確認と改善のポイント(マンション編)
手入れが簡単で、出来るだけ一人で使える、介護時にも楽なことです。健康、くつろぎ、美容の場でもあります。
〇浴室、浴槽の出入りに不安がありませんか(共通)
〇浴室、洗面所に寒さ対策がありますか(共通)
〇浴室の掃除が楽ですか(共通)
〇洗面所は健康管理や美容に十分明るいですか
□入浴を楽しむ工夫をしていますか(楽で楽しく)
△自立度が落ちても一人で入浴出来ますか(住み続けられる)
課題は
安全であることがとても重要です。浴室での重大な事故は交通事故の何倍にもなっています。狭いスペース、濡れた床での体の動きや浴槽への出入りがあり、転倒のリスクが高くなります。
浴槽のエプロン(またぎ)の高さは高くありませんか?浴室の床が滑りやすくないですか。冷たいため動作を急ぐことがありませんか。
改善は
浴槽のエプロンの高さは40cm程度、洗い場の床、浴槽の底は滑りにくい素材にします。浴室のドア周りや浴槽への出入りのために手すりをつけると動作が楽になります。
洗い場の床は「滑りにくく、汚れにくい」という相反する性能が実現できるようになりました。足触りが柔らかく、冷たさを感じにくい床も快適です。
課題は
浴室はもちろん、洗面所にも暖房設備を設けましょう。
洗面・浴室での重大な事故は交通事故の3倍程度になっています。入浴時の急激な温度変化によるヒートショックは寒い地域より、むしろ温暖な地域で多い傾向にあります。
洗面所は洗面や脱衣のスペースだけでなく、美容のスペースとして利用されることが多いのですが、その暖房が不十分なことがよくあります。
改善は
浴室換気扇を暖房機能が付いたものに交換します。
洗面脱衣スペースの暖房は安価な電気ファンヒーターを置くだけでもヒートショックの予防になります。必要な時だけ利用することもできます。予算があれば、壁付けのタオル掛けを兼ねた機器もあります。
課題は
浴室はキッチン以上に、汚れにくく、掃除がしやすいことがポイントです。
改善は
「汚れをはじく表面加工」「水はけがよく、カビが発生しにくい」「隅部に汚れが溜まらない」「排水口が掃除しやすい」「ドア、鏡が汚れにくい」などの商品が開発されています。
課題は
洗面所もこれまで以上に利用されます。
洗面や脱衣のスペースだけでなく、その日の体の様子を確認したり、美容のスペースとして利用されることが増えてきます。
明るく、大きな鏡でその日の体の様子を確認したりすることが大切になってきます。
改善は
洗面化粧のためには、それまでと比べ2倍程度の明るさが必要になります。
洗面や健康管理などの小物も使いやすいよう、整理できる収納を設けましょう。
課題は
日本人はお風呂好きです。
自由な時間が増えて、入浴も体を洗うためだけでなく、くつろぎのための時間になります。
改善は
ジャグジーをつける、音楽を聴く、さまざまな楽しみ方があります。
保温浴槽は省エネで、入浴時間がバラついても大丈夫です。
課題は
入浴は出来るだけ自分ひとりで行いたいことです。
高齢期にもっとも低下する身体能力は「バランス力」です。
転倒がよく問題になりますが、筋力以上に「バランス力」の低下が大きな原因です。
入浴のための衣服の着脱は片足立ちなどで不安定になります。
杖や歩行具を使う状況になっても、一人で衣服の着脱や入浴が安全に出来ますか。
また、介助が必要になった時も想定し、介助者の動き方なども考えておきましょう。
改善は
浴室のドア周りや浴槽への出入りの手摺をL型にして、使い勝手を上げます。
自立度がより低くなったり、介助が必要になる時に必要な手すりはその症状によって異なりますから、その場合は作業療法士など専門家と相談してつけるようにすることが大切です。
衣服の着脱は座っての動作が安全ですが、スペースが無い場合は、洗面所にも早めに手摺を設けましょう。
このサイトは2021年5月に公開しました。
初期のメンテナンスを行うことがありますので
ご了承ください。