確認と改善のポイント(戸建て編)
大きな段差は気をつけますが、小さな段差はつま先が上がりにくくなり、バランス能力が低下し、つまづき転びやすくなります。ドアの開き閉めの時には、体重の移動があったり、扉をよけたりすることで、転倒のリスクが高まります。
〇電気コードなどが床をはっていませんか(共通)
〇玄関、階段に手摺はありますか (共通)
〇雨戸の開け閉めが負担になりませんか (共通)
△敷居や敷物など小さな段差がありませんか(住み続けられる)
△扉の開け閉めで体が不安定になりませんか(住み続けられる)
課題は
電気のコードにも気をつけなければいけません。
日常の生活動線上には電気コードは無いことを確かめてください。いわゆるタコ足配線も避けたいものです。
要介護になると、その寝室には電動ベッド、場合によっては医療器具が置かれます。そういう事も想定しておきましょう。
改善は
コンセントを増やします。出来れば三隅に設けます。
配線用の巾木やモールを使う事で簡単な工事で済むこともあります。
付け外しが多い掃除機等用に、廊下に腰髙(1m位)にコンセントを追加すると楽になります。
課題は
玄関、階段の手摺は「まだそんなものは要らない。そんな年寄りではない」と言いがちですが、あればとても楽で、若い人も使います。
改善は
玄関手摺は上下の動きに対応できるように、L型や縦型と横型の組み合わせが適しています。上がりがまちの段差を小さくするための式台やベンチの設置も靴の脱ぎ履きを楽に安全にします。
課題は
雨戸は以前は手動が大半でした。高齢期を迎え毎日の開け閉めにつらい思いをしていらしゃいませんか。戸袋に入れるため身を乗り出し危ない思いをなさっていませんか。面倒なので半分しか開けず、薄暗くなっていませんか。
改善は
従来の雨戸に代わってシャッターの普及が進み、今では電動化が当たり前になっています。通風機能が付いた雨戸もあります。
起きている時には陽の光で明るく、眠る時にはしっかり暗く、そして防犯で安心、そういう快適な一日になります。
課題は
高齢になると歩く時につま先が上がりにくくなってきます。
そのため、階段など大きな段差は意識するのですが、1センチ足らずのの小さな段差や敷居、カーペットの端でつまづき、転ぶリスクが高くなります。
高齢になると転びやすいのは筋力が弱くなる以上に、バランス感覚が悪くなるためです。筋力は50%くらいの低下ですが、バランス力は70%も落ちてきます。
改善は
まずマット、カーペットなどの敷物類を見直しましょう。「敷かない」ことを前提にします。
床の段差や敷居は、高齢者の行動範囲はミニスロープをつけるか、張り替えましょう。
課題は
体が不安定になったり、ぶつかりそうになりませんか?開き戸は扉が回転する分、開け閉めの時に身体が移動し、どうしても体が不安定になってしまいます。そして扉の下枠につまづくことがあります。
改善は
引き戸であれば、体の移動が少なく、柱などを支えにしながら、戸の開け閉めが出来ます。下枠の無い扉もあります。
開き戸であれば取手の側に縦手摺を付けることも有効です。
このサイトは2021年5月に公開しました。
初期のメンテナンスを行うことがありますので
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